2019.2月号vol.46

その一本を守るマイクロスコープ

先月号のきらら通信では、歯科用顕微鏡【マイクロスコープ】を新たに導入したことをご案内させて頂きました。

歯科治療で使用するマイクロスコープは、治療部位を肉眼の最大20倍まで拡大して見ながら治療ができるため、高い治療精度を可能にすることが出来ます。

マイクロスコープは、すべての治療で使用する機器ではありませんが、治療方法や、症状など、必要に応じて治療に活用しています。

先日の患者様は、歯に違和感・痛みを感じて当院に来院されました。

通常の診断やレントゲンでは、ムシ歯や歯周病もなく、歯の根に異常もみられませんでしたが、マイクロスコープで確認したところ「歯の根に亀裂」が入っており、違和感や痛みの原因が「破折」であることが確認でき、適切な処置に繋げることが出来ました。

また、歯を抜かなくてはいけないほど深く進行してしまったムシ歯の治療でも、精密な治療が可能になったことで歯を抜かずに治療することが出来る場合もあります。

すべての場合で、同じ結果を出せる訳ではありませんが、大切な歯を守る治療を追求し、皆様の生活の笑顔につなげたいと思います。

2019.2月号vol.46

歯を失う原因3位の破折

歯を失う原因で最も多いのが「歯周病」です。

「歯周病」に次いで多いのが「ムシ歯」、そして「破折(はせつ)」となります。

歯周病やムシ歯に比べて、「破折」については聞き覚えがないという方も多いと思います。

破折の多くは、歯根破折(しこんはせつ)という『歯を支える歯の根』にヒビが入ったり、割れてしまった状態をいいます。

いったん歯に破折が起きると、歯に痛みを感じたり、神経がない歯の場合は、歯ぐきが腫れたり、膿が出るなどの症状が現ることがあります。

歯の根には、血管・神経が通っており、それらを失ってしまうと歯の破折のリスクが上がってしまいます。

また、破折の場合の多くは、歯を抜く治療になってしまいます。

歯の神経には、感覚を伝える役割があり、歯の根を通る血管には、歯に栄養を届ける大切な働きがあります。

ムシ歯の進行が大きい歯の治療などで、血管・神経を抜いてしまった歯には栄養が届かないため、その歯は弱くなってしまいます。

弱くなってしまった歯は、日常生活の「噛む」「くいしばる」などの負担から、破折してしまう場合があります。

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破折を予防するためにも、正しい歯磨きや、定期検診でムシ歯を予防することや、ムシ歯の早期発見・早期治療によって神経を守るムシ歯治療が大切です。

また、神経を失った歯は破折だけでなく、ムシ歯になっても痛みを感じないため、定期検診でレントゲン撮影による診断を継続していくことが大切になります。

神経がある歯でも、「歯ぎしり」や「くいしばり」のほか、咬み合わせに問題がある方は、破折のリスクが高いので、定期検診の受診によって破折のリスクを下げることが大切です。