2022.9月号vol.89

歯科健診の義務化!?

今年の5月末から6月上旬にかけて、一部メディアによる「全国民に毎年の歯科健診を義務づける」という言葉が報道され、賛否両論の反応があったと聞きます。

6月7日に閣議決定された『経済財政運営と改革の基本方針2022』の第4章の中で、「生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)の具体的な検討」という一文が「歯科健診を義務化」となって報道されましたが、実際は「義務化」は明記されていません。

今のところは、企業などの定期健康診断に歯科健診を加えるなど、全国民が年1回の歯科健診を受けたり、受けやすくするための整備をしていくという段階のようです。

むし歯や歯周病などで、歯を失うと咀嚼(噛む)機能や嚥下(飲み込む)機能が低下し、偏った食生活から健康を損なうリスクが上がってしまいます。

また、歯周病は、心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病、誤嚥性肺炎などの大きな疾患の要因にもなります。

「歯科健診の義務化」にはならなくても、一人ひとりの国民が口腔健康への意識を持つことで生涯の健康維持につながることを期待しています。

2022.9月号vol.89

むし歯再発リスクを抑え歯の寿命を守る

日本では、保険治療が一般的であり、保険が適用される代表的な治療の一つにむし歯治療の銀歯があります。

皆さんのお口の中に、銀歯はありますか?

銀歯は、本来の歯よりも強度があり高い耐久性がありますが、耐用年数は5~7年という調査結果が出ています。

歯と全く異なる素材の銀歯(金属)を装着するため、治療後5~7年以内には、歯と銀歯に隙間が生じ、その隙間から細菌が侵入することで、再びむし歯になり再治療が必要になります。

治療後、数年経過した銀歯を外すと、銀歯の下になっていた部分には大きなむし歯が再発しているケースも珍しくありません。

むし歯になり、歯が腐っている状態なっている部分は治療によって削り取らなくてはいけません。

このように銀歯で治療し、数年でむし歯が再発するのを繰り返すことで、治療のたびに歯を削ることからやがて歯を失う結果となります。

歯は、永遠に治療を繰り返すことはできません。

むし歯にならないための予防が何よりも大切ですが、むし歯になってしまったときには、むし歯の再発リスクを抑える治療法を選択することが大切です。

2022.9月号vol.89

家族で大雨キャンプ

皆さん、こんにちは。院長の山本です。

7月の連休を利用して、石狩にある厚田キャンプ場へ家族でキャンプに行ってきました。

以前にも一度利用したことがあり、すごく快適だったこともあり再度訪れることにしました。

日頃、晴れ男として知られているですが、今回はまさかの雨。。。テントを張るとすぐに大雨が降ってきました。

外で、遊ぶ事ができないので子供達もさぞかしつまらないだろうと思っていましたが、そこはさすが子供です!テントの中で遊ぶ方法をみつけ、3姉妹で仲良く?遊んでいました。

その姿に少しホッとしながら、黙々とお肉を焼く、父崇でした。

『雨の音で寝れないかもな』と思った数秒後には熟睡していました。。。久しぶりのキャンプで少々、飲み過ぎたようです。

翌日は天気も良く、少しの間でしたが外で遊ぶこともできて良かったです。短い北海道の夏を、感染対策しながら思い切り楽しみましょう!

2022.8月号vol.88

大ミーティング2022夏

7月6日(水)は、午後の診療を休診をさせていただき、半期に1度の山本歯科クリニック恒例の大ミーティングを行いました。

大ミーティングは、山本歯科クリニックの理念や目指す診療、最善の歯科医療に取り組むためのチーム医療を共有することを目的に行なっています。

今回の大ミーティングでは、理念やコンセプトのほかに、当院が実践している予防歯科について全員で確認しました。

当院は、開院当初より、悪くなったところを治す歯科治療だけでなく、悪くならないための予防歯科に取り組んでいます。

予防歯科において、患者様自身が自分のお口の状態やリスクを知ることが大切になります。

そのためにも、お口の検査や唾液検査を行い、最善の治療とこれからの健康を守るためのメンテナンスプログラムに繋げています。

今後も、山本歯科クリニックはチーム一丸となって、地域の口腔健康に貢献していきます。

2022.8月号vol.88

熱中症対策がむし歯の原因になる!?

本格的な夏を迎え、皆さんはどのような熱中症対策をとっているでしょうか?

夏バテ予防に効果がある食事や冷却グッズを使用したり、塩分補給に塩飴を持ち歩くという方もいると思います。

中には、水分補給にスポーツドリンクを飲むことを推奨する記事などを見ることもあります。

スポーツなど運動をして失われる水分やミネラル、エネルギーを補給するためにスポーツドリンクは効果的な飲み物です。

しかし、歯を守るという視点から見ると、スポーツドリンクにはエネルギー補給のために糖分が多く含まれているため、むし歯リスクを上げてしまう注意が必要な飲み物になります。

また、糖分のほかに、歯を溶かしてしまう酸も含まれています。

スポーツドリンクには、歯を溶かして弱くする酸と、むし歯菌の大好物になる糖分が多く含まれています。

塩飴にも、糖分やクエン酸が多く含まれているので、スポーツドリンクと同じように、長時間続けて摂取しないように気をつけましょう。

命を守ためにも大切な熱中症対策ですが、スポーツドリンクや塩飴は継続して摂取しないように気をつけてください。

2022.8月号vol.88

認知症予防につながる生活習慣

きらら通信6月号vo.86では、正しい歯の噛み合わせとアルツハイマー型認知症の関係についてお伝えしました。

認知症と生活習慣には、深い関わりがあることをご存知でしょうか?

厚生労働省の調査では、日本における65歳以上の認知症の人数は約600万人(2020年現在)と推計されており、65歳以上の5人に1人が認知症と診断されています。

また、糖尿病になると認知症の発症する確率は、通常の4.6倍というデータもあることから、脳の糖尿病とも言われます。

認知症を予防するための大きな取り組みはなく、生活習慣病の予防対策を実践することが大切です。

認知症予防につながる生活習慣では、適度な運動と十分な睡眠、栄養バランスの摂れた食事が基本になります。

糖質や塩分を控え、青魚、野菜、果物、大豆、オリーブオイル、コーヒー、緑茶も予防に有効です。

また、過度なストレスや飲酒、喫煙は、認知症リスクを上げてしまいます。

認知症予防には、新しい体験を生活に取り入れることや、料理など同時に複数の作業をすることも効果的なため、新しいことへの挑戦や取り組みをはじめてみてはいかがでしょう。

2022.7月号vol.87

フッ素でむし歯予防

むし歯は、初期の段階であれば、治療の際に歯を削らなくても良い場合も多くあります。

治療した歯は再びむし歯になってしまうリスクが上がることから、むし歯にならないための予防が大切になります。

むし歯を予防するためには、フッ素が含まれている歯磨き材を使った歯磨きと、歯と歯の間を衛生的に保つためのフロスや歯間ブラシを使ったセルフケアが大切です。

むし歯予防に効果がある「フッ素」は、歯を再石灰化することで歯を正常な状態に戻す作用や、抗菌作用のほかに、歯の表面のエナメル質を強化する働きもあります。

フッ素は、WHO(世界保健機構)やFAO(食糧農業機構)では、必須栄養素としており、土壌で育つ野菜や果物、魚介類や海藻類にも含まれていますが、日常生活の中でむし歯予防に効果を発揮するほど摂取することは難しいと言われています。

フッ素が含まれている歯磨き剤を毎日使用すると共に、定期的に歯科医院で歯のクリーニングをすることで、お口の衛生環境を保つことが、むし歯予防に繋がります。

2022.7月号vol.87

スタッフ全員でセミナー参加

少し前になりますが、4月24日(日)は、当院スタッフ全員でインプラント治療のアシスタントセミナーに参加しました。

インプラント治療は、むし歯や歯周病などによって歯を失ってしまったときの治療法として選択される方も多くいらっしゃいます。

インプラント治療は、自分自身の歯のようにしっかり噛んで食事を楽しむことや、喋りやすさ、自然な美しさを得ることが出来ます。

今回のセミナーでは、インプラント治療を施術する歯科医師が、より治療に専念するためのアシスタントワークを学びました。

術前、術中、術後のそれぞれのタイミングで行うべきことの確認や、日進月歩で新しくなるインプラント治療に関わる知識と技術への理解を深めるとともに、使用する器材についても学び直すことができました。

この学びを今後の診療に活かすためにも、これからも知識と技術の向上を目指した取り組みを継続していきます。

安全と安心に繋がる診療を支え、皆様の健康をお守りいたします。

歯科衛生士 天野

2022.7月号vol.87

上江別小学校で歯科検診

4月、5月は、私が学校歯科医を務める「江別市立上江別小学校」の学校歯科検診に行ってきました。

上江別小学校の歯科検診は、3日間に分けて行いました。

全体的にはムシ歯が少なく、子どものムシ歯は減少傾向にあることで安心しましたが、それに対して歯並びに問題がある子どもが増えているように感じます。

むし歯からお子様の歯を守ためには、お菓子やジュースの間食の時間を決める生活習慣や、1日1回でも良いので親御さんによる歯磨きが大切になります。

また、歯科医院で定期的にお子様のお口の検診を受けることで、むし歯リスクを大きく軽減することができます。

当院では、子ども達のお口の健康を守る予防歯科にも取り組み、生涯自分自身の歯で生活できるための歯科医療を目指しています。

また、毎月矯正歯科専門医による矯正治療も行なっております。歯並びや噛み合わせに不安がある方には、矯正治療無料相談も実施しておりますので、お気軽にお申し込みください。

2022.6月号vol.86

正しく噛んで認知症予防

皆さんご存知のように、お口は食事や会話をするうえで大切な役割を持っていますが、お口の健康と全身の健康にも深い関わりがあります。

お口の健康と全身の健康の関わりの一つに認知症があります。

皆さんは、しっかり噛んで食事をすることはできているでしょうか?

近年の研究では、しっかり噛んで食べるという行動が、脳への良い刺激となることで、認知症の予防に繋がる可能性があると言われています。

アルツハイマー型認知症の原因の一つとされているアミロイドβは、よく噛めない状態でいると増加するという研究結果も出ています。

ただ単純に噛んで食べることや一部の歯で噛むだけではなく、正しい噛み合わせでしっかり奥歯で噛むことが大切になります。

一部の歯が失われたままだったり、歯周病の進行によって歯を支える骨が弱くなりしっかり噛めない状態では、しっかり正しく噛める状態の人と比べると、認知症リスクが高くなります。

むし歯や歯周病からお口の健康を守るだけでなく、噛むという機能を維持していくことも大切です。